CAMの演算速度(計算速度)について

CAMの演算速度は生産性に直結するものです。近年はマルチコアのCPUをはじめとしたハードウェアの性能の向上や、64ビットOSなどの普及でソ フトウェアの処理速度は向上していますが、それらに最適化されたソフトウェアの開発によって、より効果を発揮できるものです。もちろん、演算の速さだけで はなく、作成された工具パスの品質も重要な項目になります。

Edgecam 2010 R2では、継続的な工具パスの向上に関する開発だけでなく、「バックグランド処理」と 「マルチスレッディング」の搭載により、お客様の生産性を劇的に向上します。

他社CAM製品では、これらは同義に扱われることがほとんどですが、Edgecamではこの2つを明確に区別し、差別化を図っています。
Edgecamでは、バックグランド処理はCAMの工程作成に必要な操作をできる限り止めないようにするための操作性向上に関する機能強化で、マルチスレッディングは、加工サイクルの演算速度の純粋な速度向上を意味します。


●バックグラウンド処理

従来のEdgecamでは、工具を選択した後、加工サイクルのパラメータ設定や要素指示が完了すると、すぐに演算を開始して、次の加工工程を作成するため には、現在の演算が完了するのを待つ必要がありました。これは演算がフォアグラウンドで行なわれているため、演算中は他の操作ができないということを意味 します。

Edgecam 2010 R2では、それぞれの加工サイクルを独立して演算できるようにしたため、演算中も待つ必要が無く、連続的に作業を行うことができるようになりました。
Edgecam 2010 R2は、複数のコア(CPU)の空き状態を自動的に判別して、バックグラウンドで並列に演算します。空きが無い場合や前工程の関係で演算できない場合は、バックグラウンドで待ち状態となります。(継続して操作は可能です。)


●マルチスレッディング

Edgecam 2010 R2のマルチスレッディングは、純粋な演算速度の向上が目的です。

従来は、ひとつの加工サイクルの演算時、最初に切削パスを演算し、切削パスの演算が完了したら、そこにアプローチやリンクを追加して、一連の工具パ スを作成していましたが、Edgecam 2010 R2では、マルチスレッディングを使用し、ひとつの加工サイクル内で、最初のスレッドで切削パスの演算を進めながら、完了を待たずに追いかけるように、別 スレッドでアプローチやリンクを追加していくようになりました。

さらに走査線加工においては、切削パスの作成時にもマルチスレッドを使用して、内部的にモデルを分割して、複数のスレッドで切削パスを同時に演算し、さらに別のスレッドでアプローチやリンクを追加していくようになりました。

バックグラウンド処理との併用時でも、Edgecamは自動的に最適なCPU(コア)の使用を判別して、演算を最適化します。


●マルチCPU(コア)PCに特化した設定

複数のCPU(コア)を搭載しているPCでは、Edgecamは自動的に最大のプロセッサ数を使用するように、自動検出しています。 ただ、環境によっては、すべてのプロセッサを演算に割り当てたくない場合があります。 このような場合、最大プロセス数の設定を減少させることによって、他のアプリケーションの処理速度を保つことができます。

また、プロセスの優先順位は、デフォルトで「通常未満」に設定されています。これは、バックグラウンド処理を行なう際に、フォアグラウンドでの操作 の快適さを保つためのもので、推奨の設定です。 もし、フォアグラウンドでの操作性を重視せず、バックグラウンドの処理を最大限に活かしたい場合は、この設定を「通常」に設定することができます。